≪ アメリカの蔵書家たち 簡略版 ≫
独立してすぐの頃のアメリカでは、個人が持っている本の数は他の国にくらべて控えめで、ジェファーソンの様な大統領が最もたくさんの本を持っていました。
しかし、19世紀を通じての国力・経済力の躍進によって、この世紀の後半には、質と量の両面で大きな蔵書家も登場します。国内最大は、メキシコや南米の本を集めたヒューバート・バンクロフトのもので、所蔵数はジェファーソンの十倍近くにも上りました。一方、貴重な値段の高い本のコレクターとしてはロバート・ホーが代表的な存在です。彼の様な富裕なアメリカ人はこの頃になるとヨーロッパからも本を多く買うようになっていました。
それがピークに達したのが20世紀の初めごろです。この頃にはモルガンやハンチントンと言った大金持ちが、世界の古書市場を席巻して、市場に出ていた貴重な書物をことごとくアメリカへ集めようとしています。
しかしこの波がコレクションの法人化、図書館化という形で落ち着いてくると、ゴードン・レイやドナルド・ハイドなど英米文学の稀覯本を集めるような蒐集家たちも依然健在ではありましたが、むしろアメリカの個人蔵書本来の傾向、「特定の分野に集中するコレクター」たちの時代になります。学問、歴史、文学、芸術、産業などに渡って、メインストリーム的なものからスキマ産業的なものまでそのヴァラエティの豊かさは、これこそがアメリカにおける個人蔵書の特色と言えるでしょう。
ジェファーソン 大統領です
レノックス お金持ちです
バンクロフト 歴史家です
ホー お金持ちです。古く高い本を買いました
モルガン 大金持ちです。最大のコレクションかも
ハンチントン 大金持ちです。最大のコレクションかも
フォルジャー 大金持ちでシェイクスピアを集めました
クラーク 大金持ちです。英国の文学を集めました
ハイド ニューヨーク在住の教養ある弁護士です
シェイデ 大金持ちでお爺さんの代から集めました
小さいおともだちのためにアメリカにおける個人蔵書を2、3分で読める短い文章でまとめてみました。 大きいおともだちは下のオリジナル版を読んでください。
≪ アメリカの蔵書家たち オリジナル版 ≫
Introduction
Ⅰ 前史 ピルグリムファーザーズ
Ⅱ 植民地時代
Ⅲ 独立前後
Ⅳ The Presidents
Ⅴ American book collectors 19世紀前期
Ⅵ American book collectors 19世紀後期
Ⅶ The Millionaires
Ⅷ American book collectors 20世紀前期
Ⅸ American book collectors 20世紀後期
Epilogue 蔵書家に与えられる賞
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